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- G11 スペシャルインタビュー
iidaの最新モデル「G11」について、プロダクト企画本部プロダクト推進部商品推進グループ(プロダクト企画部iidaグループ)の柳良樹さん(以下、柳氏)にお伺いしました。
- ―― 開発コンセプトを教えてください。
柳氏
2年前に発売させていただいた、iidaのファーストモデルである「G9」を正統進化させたモデルになります。「G9」の時と同じように、「持つ喜び」を感じる道具としての携帯電話を目指してます。「持つ喜び」というのは、基本、万年筆や高級時計などに使われる表現だと思うのですが、それを携帯電話でも感じられるモノにしたい、ということで質にこだわっています。
- ―― 「G9」の時にお伺いしたコンセプトと基本変わっていないんですね。そうなると、今回の進化のポイントはどういった所でしょうか。
-
柳氏
基本的な携帯電話としてのディスプレイやCPU、カメラなどは、すべて最新デバイスに進化させています。ディスプレイは「G9」が3.0インチだったのに対して、今回は3.2インチになっています。ディスプレイの幅が大きくなっているので、全体的にはサイズが大きくなるのですが、とはいえ、使いやすさを重視しているモデルでもあるので、厚みは薄くなっています。前作では、ディスプレイ表面にはアクリルを採用してましたが、ディスプレイが表にあると傷が付きやすいとのご意見をいただきましたので、今回は強化ガラスを採用しました。また好評だったステンレスフレームも引き続き採用させていただいているのですが、今回はソニー・エリクソン社さんのエンジニアの方に大変がんばっていただきまして、前作よりも難易度が高い形状を実現することが出来ました。
- ―― 後、見た目で大きく変わったのはスライドの部分でしょうか。
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柳氏
そうですね。前作は、40mmの幅で開閉するスライドだったんです。今回は60mmのスライドヒンジを使えるようになりまして、その分、上にあった十字キーを全て下ろしました。その理由としては、「G9」の時に指の移動距離が大きいというご意見をいただいていたので、操作性を考慮して全て下に集約させましょうと。とはいえ、閉じた時に「G9」の時に出来た操作性を失わないように、簡易的な操作ができるタッチセンサーを搭載しています。それによって、カメラやワンセグの起動、WEBサイトの閲覧などを携帯を開かなくてもある程度できるようになっています。また特徴的な部分として、左下にある丸いハードキーが着信があった時に緑色に光ります。人間って視覚的に緑だと押していいんだな、という感覚があると思いまして、どの部分を操作すべきなのかを一目で分かるようにしました。通話状態になると、今度は赤色に変わるので、このボタンを押せば電話が切れるんだなぁ、と。これによって、スライドを閉じた状態のままで通話のオンオフができるようになっています。
あと、iidaロゴの下には電話の受話器のマークと、メールのマークが仕込んであります。手元でやさしく光るように(笑)。不在着信や新着メール時に、メールなら後でいいけれど、電話ならすぐ折り返ししなきゃ、というのが人によってあると思うんです。通常の着信ランプだとどっちだかわからないので、二つを切り出しましょうと。これによって、不在着信時にわざわざ画面を立ち上げなくても、電話とメールについてはこのランプで判別することができます。
- ―― メインディスプレイを都度立ち上げて確認しないことで、電池の消耗も防ぐことができそうですね。
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柳氏
あと、進化した点としては塗料ですね。今回は新開発された塗料を採用して、マットでしっとりとした質感と耐指紋性を実現しています。 携帯電話を持っている時に、無意識に携帯電話を手の中で遊んでいる人、見かけることがあると思うんですけれども、そういった時にも触っていて気持ちのいい触り心地にしたいと思ってました。そして前作にはない「ホワイト」にもチャレンジしています。ホワイトでマットというと、どうしても汚れるというイメージがありますが、耐指紋性が向上していますので、長期に渡ってご使用いただけるようになっています。これも日本の優秀な塗料メーカーさんとソニーエリクソン社さんに大変がんばっていただきました。カメラやスピーカの配置にも配慮しているので、裏面も非常にかっこよく仕上がっています(笑)
- ―― 日本の匠の技ですね。
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柳氏
今回、その他にも匠の技、たくさんありますよ。このステンレスフレームの形状はストレートに曲げているのではなくて、3次元の曲線で構成されています。こういった加工は、携帯電話のような小さい部品にはあまり採用しないそうです。職人さんの高度な技術で実現することができました。なおかつ、プラズマで金属をイオン化させて付着させるイオンプレーティング加工を施しているので、表面が剥がれてボロボロになる心配は一切ありません。
- ―― 表面には違う素材感のモノを合わせていますよね。
柳氏
ステンレスフレーム部分はブラック、シルバー、鏡面と各カラーによって変えています。ブラックモデルを正面から良く見ていただくと、ブラックと鏡面で構成されています。こんな小さな部品を何度かの工程を分けて着色していますので、緻密で且つ深みあるものに仕上がっていると思います。シルバーは表面をコントロールするブラスト加工を施していて、ブラックモデル同様に指紋が目立ち難くなっています。また、背面は3色とも全てマットな質感で統一していますが、サイドはツヤ有りとツヤ無しがあります。
- ―― 前のモデルのいい所を継承しつつ、正統進化をしていることがわかりました。
ところで、端末の下側に台座のように突き出している部分は何かデザイン的な意図があるのですか? -
柳氏
実はそこにはアンテナが入っています。携帯電話を持ちやすさとカメラとして構えた時のボタンの押しやすさの両方を兼ね備えながら、タッチセンサー基板との電波干渉を避ける目的もあります。「G9」同様、ステンレスフレームの枠のスリットも、下のアンテナの電波を通すために入っています。
- ―― 「G9」ではキーが斜めのスラントキーが特徴的だったのですが、今回はちょっと傾斜が緩くなっていますね。
柳氏
スライドの下にキーをもっていったことで、すこし傾斜が緩くなっていますが、前作でも非常に評判が良かったキーを引き続き継承させていただきました。
- ―― 今回も引き続き岩崎一郎氏のデザインですが、今回の「こだわり」はどういったことがあったのでしょうか。
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柳氏
岩崎さんはとても真面目にデザインに向き合う方なので、細部に至るまでたくさんご意見を頂きました。一言では非常に難しいのですが・・・(笑)デザインや素材へのこだわりはもちろんなんですが、他にはないオリジナルの機能として、「G11壁紙カスタマイズ」というのがあります。スライドの携帯電話って画面が常に上にあるので、気分によって色々変えられたらいいとの岩崎さんのご意見から実現しました。それぞれバリエーションの違う25色を岩崎さんが選んで、それを一覧で簡単に選択できるようになっています。時計も4種類選べるようになっています。また、「My Word」というのがありまして、待ち受け画面に好きな4文字を入れて表示させることができます。壁紙も含めたこの携帯の世界感を表現する思想も大変面白いのではないかと思います。
- ―― あ、歩数計もあるんですね。これも何かこだわりがあるのですか?
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柳氏
これは「カロリーカウンター」という個別の機能で、中にあるセンサーでできることなんです。センサーを入れた理由としては、「G11」で写真を撮る時、カメラの向きによって後で写真を見る時に上下がテレコにならないように、常にセンサーで上側を認識しています。写真側にメタデータとして保持しているので、PCで見た際にもちゃんと表示されるようになっています。最初はカメラのセンサーの話からで、こういった細かいことにも気を配れる携帯電話にしたいという所からでした。
- ―― カラーバリエーションですが、今回の3色はどういったところから選ばれたのでしょうか。
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柳氏
G9からの進化感を表現しつつ、常に表面にある待受画面と筐体のバランスの取れたカラーバリエーションを検討しました。「BLACK+BLACK」の特徴としては、ステンレスフレームがブラックで筐体もブラック、タッチセンサーはホワイトに光ります。G11を象徴とするような配色になっています。「ORANGE+BLACK」はタッチセンサーがオレンジで、ステンレスフレームがシルバーになっています。一番チャレンジした「BLUE+WHITE」はタッチセンサーがブルーで、ステンレスフレームが鏡面仕上げ、筐体がホワイトの構成になっています。岩崎さんにG11に最適だと考えていただいた色と、色のトレンドと照らし合わせて決めた色です。
- ―― 今回は女性をターゲットにした色はないのですか?
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柳氏
基本的には大人の男性をターゲットとしましたが、最近は女性でも飽きのこない洗練されたシンプルなモノを持ちたい、という人が増えていますので、女性にも受け入れられるのではないかなと思っています。「BLACK + BLACK」モデルでも問題ないとは思いますが、さわやかな印象がある「BLUE+WHITE」は、少し女性を意識してつくりました。携帯電話に無駄な華飾はしない、という大人の女性にはぴったりかと思います。
- ―― それにしても、「G9」の時と同様、カラーバリエーションのパッと見の変化が表面から見てもよくわからないですよね。
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柳氏
G9の時に「洗練された色使いがいい」というお褒めの言葉をお客様から頂いていましたので、今回も良い思想を継承しています。シンプルで上品な印象を保ちつつ、バリエーションを増やすというところで、今回のようなカラーバリエーションにしました。
- ―― その他、デザインでのこだわりはありますか?
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柳氏
前回のようにスリットの隙間から光る間接照明のような着信ランプの再現など多々ありますが、背面のカメラ、スピーカーとフラッシュと赤外線の配置です。こういった配置にしている携帯ってあまりないと思います。最初はカメラ部が膨らんでいたり、デバイスが入らなかったりと苦労がありましたが、すべてを綺麗に配置したいという、岩崎さん、メーカーさんのこだわりと素晴らしい技術力で実現させることが出来ました。電池蓋を外す穴とストラップの穴が一体化したのも実装検討の中で生まれました。すごく頑張っていただいた設計さんに「電池蓋(設計)大賞」を贈呈したいです(笑)
- ―― 真ん中にストラップが来ることで、通話時に邪魔にならなくていいですね。周辺アイテムとして、ハードケースがあるのですね。
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柳氏
おかげさまで非常に好評で、かなりの数が出ています。限定発売のオリジナルハードケースで、ケースに開いている窓から先ほどの不在着信と新着メールのランプが見えるようになっています。色も各端末に合わせて用意していますが、好きな色に合わせてお使いいただきたいです。もう一つは、芸術家や思想家に愛されてきたモレスキン社とのコラボの手帳があります。デジタルとアナログの良さの融合ですね。
手帳は3色の帯によって横罫線、方眼、無地の3スタイルをご用意させていただきました。そして、カバーにデザインされている文字は実は先ほどの「My Word」に入れられる文字と記号になっています。
- ―― これは「G11」とセットで揃えて、何気に説明したい一品ですね(笑)。
本日はありがとうございました。 -



